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「music」カテゴリーアーカイブ
ラフマニノフの交響曲と花輪高校
“ラフマニノフ:交響曲全集” (アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 アシュケナージ(ヴラディーミル))
安くなっていたので買ってみた。ラフマニノフは実はあまりちゃんと聞いていなくて、1番・3番は初めてCDを買った。演奏だが、全体にはやや荒っぽい(1>2>3の順で荒いか・・・)。しかし、何となく感情に流される感じの演奏は、ラフマニノフの雰囲気にはそれほど合わないわけではない。録音は残響多めでよさげな感じもするが、玄人うけするかどうかはわからない。
2番は久々にちゃんと聞いたが、やはり名曲なんだろう。構成力はあまりないが、音楽は豊かだ。3番はやや渋めで一般受けはしない感じだ。1番の全曲を初めて聞いたが、結構おもしろい。2番ほどの魅力はないかもしれないが、わかりやすいし、終楽章はなかなかかっこよい。2番の終楽章より好きだ。この1番の終楽章は昔々、秋田の花輪高校が吹奏楽コンクールの自由曲で演奏していて(全国大会金賞)よく聞いていた。その編曲前を初めて聞いたわけだが、その原曲と編曲のかなりの違いに驚いた。カットは相当に大胆だし、楽譜も結構変えていて、単なる編曲というよりも、一種の作曲に近くなっている。小林久仁郎恐るべしと思った。
次回の出番(第621回横響定期)
次回の演奏会も来週に迫りました。出番はブラームスの1stです。約10年ぶり。昔と同じようにできなくてイライラする毎日です・・・(今回はプレコンありません)
2010年3月13日(土) 第621回定期 県立音楽堂 午後2時 | ||||||||||||
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[From 平成21年度定期演奏会予定]
第620回定期演奏会終了
終りました。今回はソリストの力もあって大変多くのお客様が訪れていただけました。プレ・コンサートもポスター・プログラム等の宣伝の甲斐があって盛況でした。大変ありがとうございました。プレ・コンサートのイベールはクラリネットはそれなりに大変で、本番も多少怪しい感じでしたが破綻はしなかったのでほっとしています。本プログラムの出番はショパンだけでした。いろいろと事故がありまして、申し訳ございません。私もソロで一回ずれまして・・・。反省しようと思います。
ミヨー作品集
“ミヨー:管弦楽曲集、ピアノ曲集(2枚組)” (Brilliant Classics)
バーンスタイン指揮のオーケストラ曲と、ベロフらのピアノ曲が入っていて2枚で1000円程度のお得なセット。世界の創造が素晴らしい演奏。
フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団特別演奏会
知り合いが出ていて、オルガン聴いてみたかったので行ってみました。
フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団 特別演奏会
【日時】2010年2月11日(木・祝)
【指揮】矢崎彦太郎
【曲目】プーランク/ バレエ組曲「牝鹿」
ショパン/ ピアノ協奏曲第1番ホ短調 作品11(ピアノ:根津理恵子)
サン=サーンス/ 交響曲第3番ハ短調 作品78「オルガン付き」(オルガン:松居直美)
[From 演奏会情報 – フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団]
感想ですが・・・
・「オルガン付き」は難しい
以前、横浜の某アマオケの演奏を聴いてがっかりしたことがあるが、これは曲が難しいのだとわかった。拍の頭のないパターンが多いし、受け渡しも結構多いので、全員が集中力を持って取り組まないとすぐに崩壊してしまう。これがちゃんとできたら、アマオケとしては結構な実力だろう。
・芸劇はちょっと難しい
木管奏者としての見方だが、この会場は、音は結構きれいに響くのだが、若干音像が小さい感じに聞こえる(これは自分が2Fにいたからかも)。それなりにしっかり吹かないとちゃんと聞こえないという恐怖にかられそうだ。とは言うものの、無理してもよいことはほとんどない。今日の奏者の中でも、Flはちゃんと聞こえていたから、基本ができていれば大丈夫なのかもしれない。
・オルガンがちょっと
著名なオルガン奏者をゲストに招いてのオルガン付きだったが、オルガンがあまり良いとは思えなかった。期待が大きかったからかもしれないが、特に緩徐楽章でデリケートな感じがあまりないのが気になった。これはオルガンという楽器の限界なのか、芸劇のオルガンがあまりよくないのか、CDの聴きすぎで耳がおかしいのか、のどれかだとは思うのだがよくわからない。
・個々の曲の感想
プーランクは奏者の想定より、指揮者のテンポが若干速かったのではなかろうか。良い演奏だったと思うが、少し歌いきれていない感じがした。素人だとあのテンポだと難しいと感じた。
ショパンは一番良かったのではないかと思う。ソロはとてもよかったし、伴奏も曲をよく理解しているから安心してきける。ただ、典型的な表現という感じであまりスリリングではなかったかもしれない。
オルガン付きは上記の通りである。プーランクとは対照的にやや安全運転で行こうとしたが、いろいろと事故がおこった感じ。でもあまり奏者は責められないかと・・・
全体としては実力のあるアマオケなのだと思う。管楽器の平均レベルは高いが、すべてのパートを抜けなくというのは難しく(これはほとんどのアマオケで難しい)、木管アンサンブルの精度ももう一つという感じはした(上から目線ですいません)。
次回の出番(第620回定期)
今回の出番は、ショパンの1stです。
2010年2月7日(日) 第620回定期 県立音楽堂 午後2時 | |||||||||||||||
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[From 平成21年度定期演奏会予定]
小川道子さんのクラリネットコンサート
佳きものなり。: 2009/12/23『親子で楽しむクリスマスコンサート~クラリネットとピアノの午後』@大倉山記念館
私のMySpaceのフレンドに入れていただいている、クラリネット奏者である小川道子さんの親子向けのコンサートが大倉山であったので行ってきた。会場の大倉山記念館はとてもよい所で、大倉山の駅から歩いてすぐで、木々の中にある古い西洋館っぽい建物である。建物の中も少し明治か大正時代のような雰囲気を持っている。
今回のコンサートは、水曜コンサートという企画シリーズの一環であるが、休日ということもあり、多くの親子連れで賑わっていた。曲は、「きよしこの夜」「サンタが街にやってくる」等といった一般向けの曲から、チャールダーシュやゴリウォーグのケークウォークのようにクラリネットソロでは定番の曲に、最後はミヨーの協奏的二重奏曲を取り上げていた。
演奏は最初緊張が見られたが、徐々に調子が出てきたように思った。今どきな感じの幅のある音でクラリネットの魅力を子供たちに伝えていたのではないかと思う。ミヨーは良い曲で、多少思い切っているけれども、良い選択だと思った。観客にその良さが伝わっているといいなと思った。
ノヴェンバー・ステップス
昨日の名曲探偵アマデウス(衛星)で取り上げられた曲は、武満徹のノヴェンバー・ステップでした。名曲探偵アマデウスは、クラシックの名曲を取り上げ、名曲探偵天出臼夫がその謎を解き明かすというものです。ややコミカルな仕立てにはなっているものの、その内容は意外と本格的で、音楽をある程度知っている人間にとってもそれなりに勉強になることがあります。
これまでも、何度か優れた内容の回がありましたが、今回の武満もとてもよかったと思います。ノヴェンバー・ステップスは、彼の最も有名な曲だと思いますが、やや忘れられたのではないかと感じていました。一つの理由は、初演で尺八と琵琶のソロを担当し、その後何度も演奏することになった二人(横山勝也・鶴田錦史)に曲が大きく依存していたことと言われていました。しかし、ちゃんと曲は引き継がれていたのですね・・・。
取り上げられた技術としては、トーン・クラスター・ずれの利用・図形楽譜・邦楽器の音の特徴(ノイズ)・特殊奏法・タイトルに込められた思い、等等・・・。最初、メロディーやハーモニーのない音楽のように紹介されたので、大丈夫か?と思いましたが、全体としては充実した内容でした。
印象に残った単語としては「keep silence」。音楽の指示としてはあまり見ないものだと思いました(かっこよすぎです)。
演奏もよかったと思います。感動しました。
地上波で再放送されるかもしれません。興味のある方はどうぞ。