ショスタコーヴィチによる弦楽四重奏
Shostakovich: Complete String Quartets No.1-15, Elegy For String Quartet / Borodin String Quartet 販売元:タワーレコード @TOWER.JP タワーレコード @TOWER.JPで詳細を確認する |
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏は初めてちゃんと聴いた。全15曲ある。第1番が、交響曲第5番の後というから、結構遅くに書き始められたことになる。彼の交響曲は正直なところ玉石混淆という気がするが、こちらは粒ぞろいでおもしろい。曲は基本的には調性により、それほど難解ではない。かといって大衆に媚びる音楽では全然無い。彼の本音が出ている感じがする。演奏もハイレベルですばらしい。
リヒターのバッハ
横浜で1時間分の駐車券をゲットするために、3000円で
バッハ:管弦楽組曲
アーティスト:ニコレ(オーレル) |
を買った。まず、ネットで買えば2400円で同じものが買えたので、600円=1時間の駐車代、損した・・・。うーん。意味ない。しかも、輸入盤にすれば同じ値段・同じ演奏でブランデンブルク協奏曲までついてきた。うーん。
演奏だけど、古い・・・
自分がバッハを聴きだした頃は既に古楽器が主流で、この曲については、ムジカ・アンティカ・ケルンの演奏を聴いていた。リヒターは初めて聴いたのだが、今や骨董品のような価値しかないような気がする。編成が厚すぎるし、テンポが遅すぎる。装飾の付け方もおかしいところがある。
この前ミュンヒンガーのフーガの技法を買って失敗したが、同じ失敗を繰り返してしまった。かつての名演と言えども、歴史の変化にはついていけないのだろう。
アーノルドの木管アンサンブル集
Arnold: Chamber Music for Winds 販売元: iTunes Store(Japan) iTunes Store(Japan)で詳細を確認する |
Naxosからアーノルドの木管アンサンブル集が出ていたので入手した。木管五重奏のようにメジャーな編成のものもあるが、Fl+Ob+Clのように珍しい編成のものもあるので結構役に立ちそうだ。クラリネットソロのFantasyは楽譜を入手したが、ちょっと練習曲風ではあるが、派手目で使えそうな曲である。演奏は悪くない。
Wordが侵害した特許はXML化
MS Wordが米国で、特許侵害で販売差し止め命令が出て話題になっているが、その特許とは、XML化に関するものだそうだ。
マイクロソフトに「Word」の販売差し止め命令–米特許侵害訴訟
「Word」を市場からなくすことが目標ではない–i4i会長、電話取材に応じる
どういう特許なんだろう・・・
オタク学入門
オタク学入門 (新潮文庫 (お-71-1)) 岡田斗司夫 新潮社 このアイテムの詳細を見る |
この本は1996年に書かれているが、今読んでもおもしろい。「2001年」の特撮の裏側とか、戦隊モノの放送内容がおもちゃメーカーの販売戦略とリンクしていることや、制作側の目で見る見方を提供している。アニメや映画作成の上での、決まり事・セオリーの重要性を言っているが、これは芸術作品における「制約」の重要性に繋がるだろう。制約の中でいかに自由に振る舞うかで、創造性を得ることができるのだ。
しかし、オタクの定義(そんなものは多分ないが)が、彼の言うものであるかというと、これはよくわからない。彼は立派なクリエーターでオタクの中でもエリート?だろう。また、文庫版あとがきにもあるように、書かれてから10年たって、状況はかなりかわっている。かつてはオタクが独占していた、マニアックで業界裏側的な情報もインターネットですぐに流通し、普通の人でも容易に入手できるようになった。皆オタクになってしまったわけだ。
次回の出番(第617回横響定期演奏会)
次回の出番は、バルトークと野人の1stです。バルトークは結構目立ちます。よろしくお願いします。
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青少年のための音楽会 第617回定期演奏会
【民族音楽を研究した音楽家たち】
1. 5つのハンガリー・スケッチ バルトーク
2. 交響組曲「野人」 渡邊浦人
3. 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 コダーイ
ツィンバロン/富田 萌花
管弦楽:横浜交響楽団
指揮:甲賀 一宏
日時:平成21年9月19日(土) 開場/午後1時15分 開演/午後2時
会場:神奈川県立音楽堂
入場料:1,000円(全自由席)
ロシアの前衛:デニゾフ
Edison Denisov: Ode / Clarinet Quintet / Clarinet Concerto
販売元:Col Legno |
デニゾフはショスタコーヴィチの弟子なのだそうだ。彼のクラリネット作品集がブルンナーの演奏で出ていたので入手した。五重奏・協奏曲・三重奏(ピアノ・打楽器)の三曲である。結構バリバリな前衛という感じだ。ソ連崩壊直前に書かれた2曲(1987・1989)はともかく、1968年に書かれた曲については、共産党による批判はなかったのだろうか・・・。自分は、現代ソ連・ロシアの作曲家(グバイドゥーリナ・シュニトケ・ペルト・・・)はあまり好みではないが、デニゾフは割と好みだ。可能なら楽譜を入手してみたい。三重奏が一番おもしろいと思った。ブルンナーはうまい。
ミックス音
自分が(今は亡き)高校の恩師に今でも感謝していることは、「ミックス音」の重要性を叩き込まれたことにある。管楽器の一番の長所はミックス音なんだと(仙台弁で)力説された。それは、複数の種類の楽器が組み合わさることによって、違う色の音が出る、それが美しいということである。
これはどこに行っても非常に役に立った。吹奏楽では勿論、オーケストラでも使うことができた。クラリネットは、オーケストラの中では響きの「糊(のり)」のような存在なので、ミックス音は重要だ。
イメージとしては、楽器の組み合わせによる音のパレットを持っているという感じである。自分の場合、イメージができる組み合わせは、Cl-Fg、Cl-Fl、Cl-Ob、Cl-Hr、Cl-Fl-Fg、Cl-Ob-Fg、Cl-Fl-Ob-Fg、Cl-Vnくらいであろうか。オーケストラの中でその組み合わせが発生したら、淡々とカードを切るようにミックス音を作る。ポイントは多分最適なバランスだろう。音が厳密に合う必要はそれほどない。
こういうイメージを持っている人と一緒に吹くのは楽しい。一方、結構吹ける人でもこのようなイメージを持っていない人もいる。それは非常にもったいないことだ。
第616回横響定演終了
演奏会終了しました。非常に暑い中来ていただいた皆様、大変ありがとうございました。
今回は、マスネとイベールの1stと田園の2ndということで、あまり負担は大きくなかったので少し気楽にできました。録音を聴きましたが、まあまあきれいだとは思ったのですが、ちょっと消極的な演奏だと思いました。もう少しがんばってもよかった。聴きに来た人に、音がやわらかくなった、と言われたのですが、これは消極的だったということを遠回しに言われたのかもしれない。
ちなみに、選択に迷っていたリードは、Unfiledを使ってみました。
Filed vs. Unfiled
リコーのリード(Evolution)を使い始めたという話はしたが、これには2つの種類がある。それは、FiledとUnfiledである。この違いは、リードの肩(削り始めのところ)のところの表皮を削る(Filed)か、残すか(Unfiled)というところにある。トラッドなバンドーレンのリードはFiledで、ルピック56(野中のHPにはドイツ的と書いてあるが自分にはよくわからない)はUnfiledである。
リコーの特徴は、同じEvolutionというカットのリードで、FiledとUnfiledを選べることである。自分はこれまで、Filedを使っていたが、Unfiledを試してみた。
一箱吹いただけで結論を出すのはちょっと乱暴だが、自分にはUnfiledの長所がよくわからなかった。吹いた感じは結構違う。音が若干固くなるような気がする。少し詰まって発音がしにくい感じだろうか。吹けるリードの確率はFiledとはそれほど違わない。
うーん・・・見た目イメージ的にはFiledのほうが音がソフトになりそうなんだけど、その逆だった。
明日は本番だけど、FiledかUnfiledかで迷っている。当日の調子で決めよう。