“Scheherazade / Firebird Suite” (Dg Imports)
シェヘラザードを目的に購入。指揮者の明確な指針と、トレーニングされたオーケストラと、バランスのとれた録音と、三拍子そろった好演。シェヘラザードは名曲の割には、意外にあまり良い録音がないと思っていたので(ロストロは派手すぎ・カラヤンはやや雑?・ストコフスキーは録音と木管に難が・・・等等)、貴重だと思う。火の鳥は元々名演が多い曲なので、わざわざこれを聞くこともないとは思うが、これはこれでおもしろい。バランスよくまとまっている感じ。
チョン・ミュンフンは、「通な」人から見れば、深みがないとか言うのかもしれないが、このようなちゃんとした演奏を提供してくれるのは、(アマチュア演奏家な)我々にとってとてもありがたい。録音はいわゆる「作った音」という感じである。ライブが主流の最近の録音では、こういうものはほとんどないと思う。しかし、自分は(カラヤン時代から進歩を重ねた)こういう作った音がとても好きなのである。