“ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&第1番” (ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン ヤルヴィ(パーヴォ))
割と新しい録音(2006)。ピリオドの成果を利用した最近流行りの感じの演奏。ティンパニ・ラッパはオリジナル楽器であるが、その他はモダン楽器である。テンポは小気味良く、サクサク進む。重みのある演奏を好む人には向かないが、こういう演奏が最近の主流だろう。2曲の中では1番のほうが良いように思えた。5番は今ひとつ新鮮な感じはしなかった。クラリネットは、ハーディングのブラームス ほどは魅力的ではない。多分同じ人だとは思うが、おそらく楽譜指定通りにC管で吹いているのであろう。C管ではどうしても音が明るすぎてしまう。曲想に合うということなのだろうが、自分はどうもC管の音は苦手である。オリジナル重視の考え方には学ぶべきものがあるが、自分はB管でモダンに吹くほうが好みである。録音はまあまあだがあまり良いとも思わなかった(SACDでは聞いていない)。最近のライブ録音を良いと思うことは自分には少ない。