久々の映画。1000円の日に見に行ったが客は少なく、大々的に宣伝している割にはヒットしていないのではないかと思った。映画を見に行った時点では原作は読んでいなかった。
感想であるが、何と言うか、良いとか悪いという以前に、不可解で物語の体をなしていないと思った。いろいろなエピソードに納得感がないことが多く、すごく舌足らずな感じである。特に後半は見るのがかなり苦痛になって、最後は全く意外にばっさりと終わってしまう。絵がところどころ美しく、監督の個性が感じられるが、あまり本論とは関係ないように思えた。
なぜ、こんなおかしなことになってしまったのだろう?原作が悪いのか、原作の映画化がそもそも難しいのか、映画化のやり方に問題があるのか・・・ということに興味がわいたので、原作を読んでみることにした(その感想は別途書くつもり)。
学生紛争のシーンが出てくるが、学生がゲバ棒持ってとか・・とてもステレオタイプな描写でがっかりする。そもそもフランスで勉強したベトナム人監督に学生紛争のイメージがあると思えない。監督が自分で納得できない絵なんて使わない方がいいんじゃなかろうか・・・
女優陣に力がないように見えた。特にヒロイン役は、私には魅力が全くわからなかった。主役が上手かどうかはよくわからないが、主役の雰囲気にはあっていたと思う。これはこの映画の中の救いだろう。