カルメン組曲は管楽器の出番は多いが、クラリネットにもそれなりに活躍の場は与えられている。間奏曲はフルートの曲と言えるだろうが、クラリネットは冒頭のフルートのテーマを受け継いで、フルートと美しい二重奏を奏でる。
さて、この曲をやるのは吹奏楽も含めると、4回目になる。2回目の録音が残っていて、それと比較してみたが、今回のほうが、荒め・ややダイナミック、前回は、丁寧・ドライという感じだった。あまり年輪を重ねたという感じの演奏ではないのは残念だ。
このフレーズのブレスについて。このソロは休符がちゃんと途中に入っていて、そこで息をとればもつように出来ている。しかし、リードが厚めになるとこれが間に合わなくなる。また、クレッシェンドを早くしすぎても息が足りなくなる。そうすると頂点近くでブレスをとることになってみっともない。きちんとしたブレスコントロールが要求される。