〈宗教化〉する現代思想 (光文社新書) 仲正昌樹 光文社 このアイテムの詳細を見る |
「集中講義!アメリカ現代思想」が結構おもしろかったので、同じ著者のこの本を読んでみた。いろいろ書いているが、非常に要約して言うと、哲学・思想は常に何か絶対的なものを仮定する「形而上学化」の罠に陥る危険をいつも持っていて、マルクス主義がそうだったが、現代フランスのポストモダンのような一見、形而上学化に背を向けているような思想でも例外ではない。その中で我々は思想を相対化し、宗教化する現代思想の罠に陥らないような行動をとれるのだろうか・・・ということだと思う。それなりにおもしろかったけれども、何か良い答えがないような・・・。自分の信奉する「自由」も一種の形而上学なのかもしれないが、それはそれで宗教として楽しんでもいいような気がする。