反哲学入門 木田 元 新潮社 このアイテムの詳細を見る |
週刊ブックレビューを見て入手した。反哲学というが、哲学入門だ。ニーチェ以降の哲学を反哲学と表現している。単純には、神的で普遍的な理性を仮定するのが哲学で、神の否定が反哲学だ。しかし、反哲学に関する記述は最後のほうのわずかで、それまでは哲学の歴史が語られる。歴史は極めてわかりやすく書かれていて、参考になる。反哲学については著者の専門(ハイデガー)であるだけに、興味深い記述になっているが、もう少し語って欲しかったところだ。ニーチェとハイデガーなので、入門書とは言え易しくはない。